キーケースとは何ぞや・・・研究・そして

家内の友人からキーケースの依頼

再度原点に戻り現代に於けるキーケースのあり方を考える

ナンチャッテ・・・そんな大げさなモンか?

では少し真面目に 

デパートなどに行くと つい革小物のコーナーに目が行く

3000円位から10,000円を越えるものも

その構造も色々 特に近年は車のキーも大型化して

キーケースも大きくなりました ということで

基本構造をランク分けしてみました 上から見た図です

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上の3つが既製品に見る断面構造です

ミシンで縫うので必然的にこういう構造になるのでしょう

せっかく手縫いで作るわけですから手間暇掛けてやりましょう

それが一番下4番目のどーなん流作り方です

内側は全面薄皮で裏貼りですので革は沢山要ります

薄い革を見つけたら即購入!

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今回のオーダーは赤い革に白糸でアクセントのデザイン

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ギリギリサイズの切り出しです仕上がり寸+5mm

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アラ断ちして曲げながら貼り合わせ

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本を挟んで曲がった状態で錘を置き一日乾燥させます

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仕上がりサイズにカット

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角マル部分をカットして サンドペーパーで磨いて

トコノールを塗ってコバ(切り口)を磨きます

両面テープで仮留めしてキーフック周りの菱目打ち

ここで順番が大変なんです

菱目打ちをするには下にゴムを敷く必要があります

キーフックを着けるカシメ打ちも裏に金属の打ち台が必要です

上に書いた一般的な構造では中のベルトを縫い付けた後でも

カシメは打てますが私のやり方では 縫い付けを先にすると

ポケットの中に打ち台を入れなくてはならないので不可能

そこで両面テープで仮組して菱目打ちをして一度バラしてから

キーフックを打ち付けて 本番の組みたてに入ります

メンドクサイから面白い

これぞヒマジンのなせる技

二日もかけて作るキーケース

たかがキーケース・されどキーケース

元々売る気もなければ 売り物にする技量もない

良い風に言えば手造り感満載!

メルカリで売ってみたら?とか言って下さる方も多々ありますが

両面貼りなので使う革も多く 金具その他を足すと

材料費だけで2000円近くになることも

商売にするのは絶対無理です

オモテは牛革など如何にも革らしい物を使って

裏はひつじだと思うのですが伸縮のあるうすーーーい革を使います。

拘り過ぎるくらい拘るのが面白い・・・これを道楽と言います(笑)

ヒマジジイの道楽に付き合って下さる人が周りに多くて幸せであります